1月20日招集された第193回国会は、延長もなく、6月18日に150日間の会期を終え、閉会しました。様々な問題が次から次へと出てきた、疑惑だらけの国会だったと言えるのでないでしょうか。
文科省の天下り問題から始まり、南スーダンの日報廃棄問題、森友学園に対する国有地売却問題、そして、今なお疑念が深まる一方の、国家戦略特区を使った加計学園の獣医学部新設問題。そして、審議不十分、疑問山積のまま「中間報告」という形で強行採決された共謀罪法。
農林水産関係でも、課題が浮き彫りになりました。今国会では、政府から8本の法律が提出されましたが、その共通する思想は、TPPを前提とした、他国とも勝負できる「強い」農業を目指すものです。その方向性は、官邸主導の規制改革推進会議などの一部の「有識者」によって決められ、現場の声がほとんど反映されることなく、地域社会の課題解決につながるのかどうか、疑問の残るものでした。
何よりも、今国会を通じて浮き彫りになったのは、総理や官邸の「ご意向」が「忖度」され、与党や国会の声を無視した形で物事が決まっていく政策決定過程の不透明さの問題でした。そして、都合の悪いものは、「資料がない」「記憶にない」、必要な書類も「すでに廃棄している」と、説明責任も果たしていません。公文書管理と情報公開の徹底を求めるとともに、途中での逃げ切り、幕引きを許さず、しっかりと真相究明を閉会中も続けていきます。