東京五輪開幕が目前に迫る中、4回目となる緊急事態宣言が東京都に発令されることになったのを受けて、参議院議院運営委員会が開催され、会派を代表して質問に立ちました。
大前提として、①極めて強い私権制限を伴う緊急事態宣言は、効果的かつ限定的に発動すべき、②様々な制限で影響を受けた事業者には、政府の責任でしっかりと補償すべき
緊急事態宣言の効果を検証し教訓とすべき
はじめに、前回(4月25日)の緊急事態宣言の効果を検証する意味で、東京と大阪の比較により分かることを西村大臣に質しました。
大阪では4月下旬の感染爆発後、緊急事態宣言下で急激に減少に転じた一方で、東京では宣言後も増え続け、減少に転じたのは宣言発出から20日後。そして一ヶ月で再拡大しています。
西村大臣は、「先手先手で」「予防的措置として」と答弁していましたが、効果的なタイミングとは言い難く、「緊急事態宣言の安売り」と化し、危機感が薄れ、嫌悪感だけが広がる中、効果があまりなかったことを指摘しました。
結局、僅か3週間で再び緊急事態宣言が必要となり、再び国民には行動制限が、事業者には営業制限が課される結果となりました。まさか、オリンピックを優先し、自国民の生活を犠牲にしたわけではないと思いますが、国民生活への影響は計り知れないことを重く受け止めるべきです。
飲食店イジメでは問題は解決できない
そこで、行動制限で大きな打撃を受けている飲食店が、最大の感染源かのごとく狙い撃ちされていることの合理的根拠や、飲食店を経由して感染した人の割合について質しました。
大臣は飲食店のリスクを強調していましたが、HER-SYS(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理システム)のデータをみると、飲食店での感染は極めて少ないことは明らかです。
地域・業種を問わない事業規模別支援を
それでも制限を加えるなら、長引く営業制限の中、飲食店のみならず、イベントや芸術・文化も開催中止などに追い込まれている現状を踏まえ、改めて、宣言の有無や地域、業種を問わない、事業規模に応じた国による支援を講じるべきであり、そろそろ決断すべきことを提案。
西村大臣からは、国民民主党からの提案を受けて、規模別の支援に取り組んでいるが、引き続き、「状況を見ながら必要な対応につき不断の検討を進めていきたい」との答弁がありました。
菅総理自ら説明責任を果たすべき
本来、政府対策本部長の菅総理が委員会に出席し、責任を持って説明、答弁すべきであるのに、出席拒否。あらゆる業種で悲鳴が上がり、倒産が相次ぐ現状に目を向け、しっかり対応していただくように訴え、質問を締め括りました。
質疑の様子は下記の「参議院インターネット審議中継」のページで、録画をご覧いただくことができますので、是非ご覧ください。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/…